医療と介護の連携施設
(介護医療院)
介護医療院は、医療と介護の連携を強化するために設立された施設です。これは、介護療養型医療施設からの移行を目指しており、要介護高齢者の長期療養と生活支援を提供します。介護医療院は、医療と介護の両方を必要とする高齢者にとって重要な役割を果たします。
介護医療院には、以下のような特徴があります
1. 医療と介護の統合:
介護医療院は、医療と介護のサービスを一体化して提供します。これにより、利用者は必要な医療ケアを受けながら、日常生活の支援も受けることができます。
2. 長期療養の支援:
介護医療院は、長期にわたる療養が必要な高齢者に対して、適切な医療と介護を提供します。これには、経管栄養や喀痰吸引などの医療処置も含まれます。
3. プライバシーの尊重:
介護医療院では、利用者のプライバシーを尊重するための環境が整えられています。例えば、4人部屋でもパーティションや家具で仕切られており、個々のプライバシーが守られます。
4. 地域との交流:
介護医療院は、地域に開かれた施設として、地域住民との交流を重視しています。これにより、利用者は地域社会とのつながりを保ちながら生活することができます。
しかし、介護療養型医療施設から介護医療院への移行は、まだ進んでいないのが現状です。これは、施設の転換に伴うコストや運営の課題が影響していると考えられます。
今後、介護医療院の役割がますます重要になることが期待されており、地域社会全体での理解と協力が求められます。
介護療養型医療施設の今後に課題があります?
介護療養型医療施設は利用者が多い!
◆医療法に基づき病状が安定期にある要介護者に対して対応が主ですが?
医学的管理のもとに介護その他の世話や必要な医療を行う施設ですが、
医療や看護をほとんど必要としない入所者が多く介護保険給付費の無駄が指摘されているほか、
医療保険が適用される療養病床と機能が似ていることが現在問題となっている施設です。
◆厚生労働省の意向で廃止方向です。
2011年度末にこれを廃止し、他の介護保険施設へ転換する方針であったが、
介護療養型医療施設の他施設への転換および入所者の転院が進まなかったことを理由として廃止期間延長しました。(2024年3月末へ延期)
◆強い医師会の要望で延期された。
日本医師会は医療ニーズの高い利用者が現在多数存在することを理由として、
介護療養型医療施設の存続を要望していることが理由です。
介護療養型医療施設は主に医療法人が運営する施設であることもあります。
◆医療的管理が必要な原則65歳以上の要介護1以上の認定者が対象です!
要支援1・2の方は利用できません。
施設によってさまざまですが、「伝染病などの疾患がない」「長期入院を必要としない」などの入所条件があり、
入所にあたっては、特に重度の要介護者が優先されています。
◆この施設の大きな特徴をみてみると?
他2つの介護保険施設「特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)」
「老健(介護老人保健施設)」に比べ、医学的な管理体制がとても充実していることです。
また、入所者100人(床)に対し医師3人という、介護保険施設のなかで最も医師の配置数が多いことが特徴です。
◆介護療養型医療施設は、医療法と介護保険法に基づいている!
「病院」と区分されており、病床は重度の要介護者のための『介護療養病床』と、
重度の認知症の方のための『老人性認知症疾患療養病床』に分けられています。
◆長期にわたって?療養が必要な方の入所を受け入れますか?
その方の日常生活能力に応じた自立を目標としているので、「特別養護老人ホーム」のように長期利用できない場合があります。
これから期待される介護医療院を調べると?
国は、介護医療院を増加させたい?
◆介護保険法等を根拠に考えると?
長期的な医療と介護のニーズを併せ持つ高齢者を対象とする、医療機能と生活施設としての機能とを兼ね備えた施設である。
要介護者に対し、同一施設内で医療と介護を一体的に提供する点に大きな特徴があります。
◆平成30年4月の介護保険法の改正法により?
- 新たに法定化され期待されている施設です。
- 介護医療院とは、要介護者であって、
主として長期にわたり療養が必要である者(その治療の必要の程度につき厚生労働省令で定めるもの)に限ります。
◆行政の施設計画に基づいて計画されている!
療養上の管理、看護、医学的管理の下における介護及び機能訓練その他必要な医療並びに日常生活上の世話を行うことを目的とする施設として、
都道府県知事の許可を受けたものになります。
◆2024年度3月末で廃止予定となった「介護療養型医療施設」の代わりになるものは?
長期的な医療と介護の両方を必要とする高齢者を対象に、
「日常的な医学管理」や「看取りやターミナルケア」等の医療機能と、「生活施設」としての機能を提供できる介護医療院となっています。
介護療養型老人保健施設(新型介護老人保健施設)は、慢性的な症状の療養の為、医療・看護を重点とした介護サービスを行う。また、従来型(介護老人保健施設)よりも在宅復帰推進を徹底強化している施設です。
以上の介護医療と介護療養型老人保健施設が、今後は介護療養型医療施設の受け皿として期待されています。
◆介護医療型医療施設の全面廃止
6年間の猶予がありましたが、そもそも、介護を必要とする高齢者のための施設には、以下の3種類があります。
このうちの「介護療養病床」が廃止され、「介護医療院」へ転換されることになっています。(移行期限は2024年3月まで)。
◆そのなかで介護医療院は?
今後ますます増加が見込まれる慢性期の医療・介護ニーズへ対応するために、
要介護者に対する長期療養のための医療と日常生活上の介護を、一体的に提供することを目的とし増加が望まれています。
◆介護医療院の基準があります。
設備基準があるため、診察に適した診察室、
1人あたり床面積8.0㎡以上の療養室、40㎡以上の機能訓練室、談話室、食堂、浴室、レクリエーションルームなどが必ず設置され、長期の療養に適した施設となっています。
◆介護医療院にはⅠ型とⅡ型の二タイプがある。
- Ⅰ型は重篤な身体疾患を有する者及び身体合併症を有する認知症高齢者対象としています。
- Ⅱ型はⅠ型に比べて比較的安定した容体の高齢者を利用者対象としています。※そのため、入居者に対する基準にも違いもあります。
今回の介護施設を比較してみると!
簡単な介護保険施設の比較表
◆厚労省比較表が分かりやすいので参考に?
それぞれでメリットとデメリットがあります。
利用者の身体状況・生活状況に合った施設を選択することがよいと思います。
事前に十分に内容を調べて、自分で見て、体験して、将来を考えて施設は選択するべきであると思います。
(出典:厚労省)
次回民間の介護施設も紹介
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